離婚後の子供との面会交流についてまとめ

面会交流権とは

面会交流権とは、離婚後、監護者で無い方の親が子供に合うことについての取り決めです。
離婚後、親権者または監護者にならなかったほうが、子供に面会したり一緒に時間を過ごしたりすることを面会交流といい、その権利を面会交流権といいます。

この面会交流権は、民法などの条文に明文で規定された権利ではありませんが、判例や家庭裁判所でも認められているものです。
それでも、面会交流が認められる基準は子供の利益、子供の福祉です。
会うことで子供に悪影響があるような場合には、面会交流権が制限されます。
親権者または監護者は、そうでない方の親に子供を合わせないようにすることはできません。

子供に対する面会交流権は、親として当然持っている権利で、子供に会うことまで拒否することはできないと考えられています。

親権・監護権がない親が、勝手に子供と合ったり、子供を連れ去ろうとしたりする場合は、面会交流権を制限できます。
面会の仕方によっては、子供に動揺を与え、精神的不安をまねくこともありえます。
具体的な悪影響が出るような場合には、子供がある年齢に達するまで面会を禁止したり、親権者または監護者同伴の場でのみ面会させるなどの方法も考えられます。
子供の面会の際、相手方に復縁を迫ったり、金銭の無心をしたりするような場合には、面会交流権の濫用として、以後の面会交流権を拒否・制限することを考えるべきです。

面会交流権を拒否・制限する理由となりえる事情

親権喪失自由がある

合意書で決まったことを覆すなど、親権者として失格とみなされる場合は、面会交流権は拒否・制限されます。
例えば、勝手に決められた日時以外で子供と会う時などです。

養育費などを負担しない

支払い能力があるにもかかわらず、養育費を負担しない親には、面会交流権が拒否・制限される可能性があります。

暴力を振るうなど虐待のおそれがある

子供や親権者または監護者に暴力を振るう等の虐待をする場合です。
当然、両親の婚姻時から、片方の親が子供に暴力を振るって、もう一方の親が子供を救うために離婚したような場合にも、面会は認められません。

子供が会うことを望まない

15歳以下の子供は精神面に弱い面もあり、離れて暮らす親と会うことによって、その精神状態の動揺が考えられるような場合は、認められない可能性があります。
子供の意志を考慮して判断されます。

現在の家庭が円満で波風を立たせたくない

子供を引き取って育てている親が再婚し、現在の家庭が円満であれば、離れて暮らす親と会うことが、子供に逆に動揺を与えマイナスであると判断されれば、現在の家庭環境を守るために面会交流が認められない可能性があります。

面会交流権は離婚後も問題化しやすい

面会交流に関して、基本的には離婚の際に両親の協議で決めますが、協議で決まらなければ、家庭裁判所へ子供の看護に関する処分として面会交流の調停申立てをします。
調停が不成立であれば、手続きは移行して審判になります。
申し立てをする裁判所は、調停の時は相手方の所在地、審判の時は子供の住所地の家庭裁判所です。

面会交流を拒否された場合も、家庭裁判所へ面会交流の調停申立てをします。

これが調停が不成立であれば、手続きは移行して審判になります。
また離婚の際、面会交流権を放棄すると合意した場合でも、それは不適法な合意ですから無効です。
放棄の合意後、監護者に面接交渉を求めて断られた場合には、家庭裁判所に調停を申立てます。
ただし、親がいくら会いたいと思って、子供の福祉を害したり、子供の意志に反する場合には面会交流を制限・禁止される事もあります。

面会交流は離婚後にも意外と問題になることが多いものです。
子供のためにきちんと取り決めをし、文章化しておいたほうが良いでしょう。
内容は面会の頻度、時間、など詳細な点を入れておくのが良いと思います。
離婚する夫婦の双方が、気持ちよく親としての権利と義務を果たすために、他の条件と同様に確実な取り決めが必要です。
子供という人間に関わる点ですので、あらゆる配慮を欠くこと無く、他の条件以上に真摯に取り組まなくてはなりません。

面会交流で決めておくべき内容

  1. 面会の頻度(月に何回など)
  2. 日数
  3. 場所はどうするのか
  4. どんな相方をするのか
  5. 子供の受け渡しの方法
  6. 学校行事への参加できるのか
  7. 予定変更の場合はどうするのか
  8. 電話や手紙のやりとりを認めるのか
  9. 誕生日などにプレゼントをできるのか
  10. 子供の意志をどのように反映するのか
  11. 連絡方法はどうするのか
  12. 面会時間(何時間か)
  13. 宿泊してよいのか
  14. 日時は誰が決めるのか

面会の際に監護者が注意すること

手元で子供を育てたかった方の親や、取り決め以上に子供と面会を希望したけれでも叶わなかった親が、子供を連れ去る事件が多発しています。
場合によっては、略取誘拐という犯罪事件に発展することもありますので、子供を連れ去られる可能性がある人は、慎重に考えておくべき問題です。

連れ去りの恐れに悩むことなく、子供ともう一方の親の面会交流を実現するためには社団法人家庭問題情報センター(エフピック)において、同センターの施設を面会場所とし、同センターの職員(家庭裁判所の元調査官などが中心)の立ち会いのもとで面会交流を行う方法を利用することも検討してみるべきでしょう。

親権や監護権を持っていない親が未成年の子供を連れ去った場合、未成年者略取誘拐という犯罪になります。
もし、そのような状態に直面した場合、民事不介入という口実で、警察があまり動いてくれない場合もあるようですが、感情で動かず、専門家を通して、諦めずに話し合うことです。

小学生以下の子供の場合、久しぶりに会ったとしても、自分の親であるとわかれば、ついて行ってしまうこともあります。
小学生ぐらいになっていれば、前もって予測して「お父さん(お母さん)が突然迎えに来ても、一緒に帰ってはだめよ」と言い聞かせておけば未然に防げます。
それでも、子供が会いたいという気持ちを持っているようだったら、会える方法を考えるからと子供に伝えておきましょう。
そしてなんとかその方法を考えてあげて下さい。

子供がまだ幼稚園、保育園に通っている場合は、子供に言い聞かせるのは難しいので、園長などに掛け合って、自分や自分が指定した人物以外には決して引き渡さないよう、丁寧にお願いしておくのが無難です。
その場合、できるだけ冷静に、子供の精神的な安定のために必要なのだということを述べた上で、真実を包み隠さず話さないと、正確なことを理解してもらえず、正しい対応につながりません。